桜は日本人にとってとても愛されている木です。
しかし、自宅の庭に桜の木を植える場合は慎重にならなければいけません。
この記事では桜の木を庭に植えてはいけない理由を5つ解説していきます。
とはいえ、「桜をあきらめることはできない!」という場合は、種類を間違わなければ庭で桜を楽しむことはできますよ。
後半では、桜を庭に植えるならどんな種類が良いのかをご紹介していくので最後までご覧ください。
こんにちはテツです。
執筆者
- 経歴:外構専門店6年・土木職人2年・ハウスメーカー9年
- 資格:1級エクステリアプランナー・2級土木施工管理技士、など
- 現在:外構専門店運営・現役フリーランス
桜の木を庭に植えてはいけないとされる理由5つ
一般的には桜の木を庭に植えてはいけないとされています。
植えてはいけない理由は、迷信のようなものもありますが、ここでは現実的な理由を5つ取り上げていきます。
理由①:成長が早く大きくなりすぎる
購入時は1m程度の苗木であっても、5年後には3〜4mまでに大きくなります。
さらに成長し続けていくと幅も10mになり、庭だけでなく道路や隣の敷地へはみ出してしまいます。処分せざるを得なくなった場合は痛い出費ですね。
理由②:根が広く伸びる
桜の根は横に浅く広がります。庭に植えるのであれば建物などから5m以上は離す必要があります。
近ければ基礎に何かしらの影響があってもおかしくはないでしょう。
理由③:虫が付きやすい
庭木には虫がつきものですが、特に桜の木には毛虫が付きやすいです。
アメリカシロヒトリなどの毛虫が梅雨から秋口にかけて発生します。
庭で過ごしたり、物干しをするにしても躊躇してしまいますよね。
毛虫が発生したらその都度消毒をしましょう。
理由④:落ち葉の清掃が大変
桜の花びらはキレイなものですが、落ちた後の清掃が大変です。
秋になれば葉を一斉に落とします。桜の木に限ったことではありませんが、落ち葉の清掃も大変です。
理由⑤:剪定に注意
「桜を切るものではない」と昔からの言い伝えがありますがメンテナンスの難しさを表現したものです。
桜の木は病気や菌に弱いので以下の事に注意しましょう。
- 【剪定時期】:葉が落ち切った11月~12月上旬
- 【剪定後】:切り落とした枝の切り口には保護剤を塗る
切り口に保護剤を塗らなければ病気や菌が侵入してしまいます。
病気や菌が侵入してしまうと、葉のある活動が盛んな時期は病気が広まりやすく、真冬の休眠中は抵抗力が弱まっているので病気が広がりやすいです。
自宅の庭でも育てることができる桜の種類10選
桜の種類は600種類以上あるといわれますが、そのうち日本で植栽されている80%がソメイヨシノだそうです。
桜のイメージが強いソメイヨシノですが、植えてある場所は公園などの広い場所です。うっかり庭に植えてしまうと大変なことになってしまいます。
ここからは、「大きくなりにくい桜の種類」を自宅の庭でも育てることができる桜としてご紹介していきます。
ニワザクラ
花 | 八重咲:3月下旬~4月 |
成長 | やや遅い |
高さ | 1m~2m |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
オカメザクラ
花 | 一重咲:2月下旬~3月上旬 |
成長 | やや早い |
高さ | 2m~3m |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
アサヒヤマザクラ
花 | 八重咲:4月中旬~4月下旬 |
成長 | やや早い |
高さ | 2m |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 普通 |
フユザクラ
花 | 一重咲:10月〜3月 |
成長 | 遅い |
高さ | 5m〜7m |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
マメザクラ
花 | 一重咲:3月下旬〜5月上旬 |
成長 | 早い |
高さ | 3m〜8m |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 普通 |
ケイオウザクラ
花 | 一重咲:3月中旬〜下旬 |
成長 | 早い |
高さ | 2m〜3m |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 普通 |
ヤエベニシダレ
花 | 八重咲:4月上旬~中旬 |
成長 | 早い |
高さ | 5m~8m |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
アマノガワ
花 | 八重咲:4月中旬~下旬 |
成長 | やや早い |
高さ | 3m~15m |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | 普通 |
ヒマラヤザクラ:落葉
花 | 一重咲:10月~2月 |
成長 | やや遅い |
高さ | 3m~10m |
耐寒性 | 弱い、関東以南 |
参考までに耐寒性常緑に「プルナス セラソイデス」という品種があります。
まとめ:軽はずみで桜の木を庭に植えてはいけない
桜の木を庭に植えてはいけないとされる理由を5つ解説してきました。
大きく成長しすぎること以外は、人による管理の問題と言えそうです。あまり大きくならない種類の桜であれば庭に植えても大丈夫でしょう。
さらに風通しが良いなどの環境が良ければ、病害虫の被害も予防できますね。