庭を南国風にしたいけど、南国の植物は寒さに耐えられるのかな?
世代を問わず人気のある南国風の庭。リゾート地を彷彿させ、異国情緒を楽しめるところが魅力ですね。
「新婚旅行で行ったバリの雰囲気が忘れられない!」
などの意見も多いと思います。
この記事では日本の気候、とりわけ関東以西であれば屋外で育てることができるおすすめの植物をご紹介していきます。
それぞれの植物には、耐寒性の指標になるハーディネスゾーンも合わせて表示していくので参考にしてみてください。
ご自分の地域のゾーンは耐寒性ゾーンマップ–PROVEN WINNERS Japanで確認できますよ。地図上をタップするとゾーンが表示されます。
こんにちはテツです。
執筆者
- 経歴:外構専門店6年・土木職人2年・ハウスメーカー9年
- 資格:1級エクステリアプランナー・2級土木施工管理技士、など
- 現在:外構専門店運営・現役フリーランス
南国の植物だけではない、おすすめの庭木は以下の記事を参考にどうぞ。
南国の植物おすすめ12選
耐寒性のある南国の植物をご紹介していきます。
ココスヤシ
科目/属性 | ヤシ科ブティア属 |
原産国 | アルゼンチン、ウルグアイ |
耐寒性 | 8b:-9.4°C~-6.7°C |
耐寒性が強く越冬が可能で、大きく生長したものはある程度の積雪にも耐えられます。成長しても5〜10mほどの大きさにとどまるため、庭のシンボルツリーとして最適。
ワシントンヤシ
科目/属性 | ヤシ科ワシントンヤシ属 |
原産国 | アメリカ南西部 |
耐寒性 |
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街路樹や庭木としても利用されています。単幹性のヤシで、露地植えでは高さは15〜20m、幹の太さは50〜60cmになります。
ナツメヤシ
科目/属性 | ヤシ科ナツメヤシ属 |
原産国 | ペルシャ湾岸地域 |
耐寒性 |
8b:-9.4°C~-6.7°C |
樹高は15 m~25 mで、単独で生長することもありますが、場合によっては同じ根から数本の幹が生え群生します。
ソテツ
科目/属性 | ソテツ科ソテツ属 |
原産国 | 九州南部〜東南アジア |
耐寒性 |
8b:-9.4°C~-6.7°C |
低木に分類され生育は遅い(1〜4センチ/年)。成長すれば樹高は8 m以上に達し、その際でも移植が可能な位に強健です。
ニオイシュロラン
科目/属性 | キジカクシ科コルディリネ属 |
原産国 | ニュージーランド |
耐寒性 |
8b:-9.4°C~-6.7°C |
幹は直立しますが、樹齢を重ねると枝分かれするようになります。日本での樹高は5m前後です。
ユッカ
科目/属性 | キジカクシ科ユッカ属 |
原産国 | メキシコ 〜 アメリカ |
耐寒性 |
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ユッカは常緑の多年生植物で多くは低木ですが、中には樹高10メートルを超すものもあります。
アガベ
科目/属性 | キジカクシ科(リュウゼツラン科・ユリ科)・リュウゼツラン属 |
原産国 | アメリカ南部から中南米、西インド諸島など |
耐寒性 |
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日本でよく流通していて耐寒性のある品種だと「アオノリュウゼツラン」と「五色万代」に絞ると良いです。
柱サボテン
科目/属性 | サボテン科 |
原産国 | 南米・メキシコ・アメリカなど |
耐寒性 |
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耐寒性は品種によって異なりますが、日本では「鬼面角」がよく流通している。
ウチワサボテン
科目/属性 | サボテン科オプンティア属 |
原産国 | メキシコ、アメリカ合衆国の一部など |
耐寒性 |
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よく流通している品種のスミエボシは耐寒性が弱く地植えには不向きです。「大丸盆」や「フィカス・インディカ(団扇サボテン)」だとタイミングが良ければ手に入ります。
フェイジョア
科目 | フトモモ科 |
種別 | 常緑広葉樹 |
花期 | 6~7月 |
果期 | 10~11月 |
耐寒性 | 8a:-12.2℃~-9.4°C |
寒い地方では落葉したり、次の年の花付きが悪くなったりします。日当たりと水はけの良い場所を好みます。果実を収穫するには数本植栽して他花受粉させると良いです。
ニューサイラン
科目/属性 | キジカクシ科(クサスギカズラ科) / フォルミウム属(マオラン属) |
原産国 | ニュージーランド |
耐寒性 | 9a〜11b |
品種によって耐寒性が異なりますが、耐寒温度は-5℃〜0℃程度です。
多少の雪や霜にも耐える強さがあります。
葉色のカラフルな品種は耐寒性が低いものが多いので、品種に応じて対策を施して下さい。
ニューサイランと姿が似た植物の「コルディリネ」。ニューサイランが草なのに対し、コルジリネは木に分類される別の植物です。
シダ植物
熱帯地方の湿度感を出すにはシダ植物は最適です。
南国風は3つのスタイルが人気【植栽リスト】
南国風といってもイメージする国や雰囲気は人それぞれです。
そこで、おすすめ12選でご紹介した植物を、人気のある3つの南国スタイルに分けて植栽リストとして紹介していきます。
植物の密集度や量は「バリ風>ハワイ風>カリフォルニア風」でイメージすると感覚もつかめますよ。
バリ風の庭に取り入れたい植物
熱帯で湿度の高いバリは、シダ植物を配置すると雰囲気がでますよ。
庭の作り方のコツはバリ風の庭を手に入れたい!バリを視察して庭の作り方を紐解くを参考にどうぞ。
ハワイ風の庭に取り入れたい植物
ハワイ風には花や実が特徴的なフェイジョアを上手に配置したいですね。
プルメリアやハイビスカスもハワイには欠かせない植物ですが、日本の屋外で地植えは難しいです。
カリフォルニア風の庭に取り入れたい植物
カリフォルニアは地中海性気候で乾燥しているところが日本と大きな違いです。
植物は少なめにドライガーデンを意識すると良いです。
ドライガーデンに関してはドライガーデンでおしゃれに差をつけろ!おすすめ植物10選を参考にどうぞ。
カリフォルニア風の庭の作り方のコツはカリフォルニア風の外構にする方法を参考にどうぞ。
南国と日本の気候はどれだけ違うのか
南国と日本の気候の違いを知っておくことで、この記事で紹介した植物以外を選ぶときにも参考になりますよ。
(※日本は東京を例に取り上げました)
気候区分 | ハーディネスゾーン | |
ハワイ(ホノルル) | ステップ気候、サバナ気候 | 12b |
カリフォルニア(ロサンゼルス) | 地中海性気候 | 10a/10b/11a |
バリ(クタ) | サバナ気候、熱帯モンスーン気候 | 12/13(概算) |
日本(東京) | 温帯湿潤気候 | 8a/8b/9a/9b |
ホノルル国際空港、クタ、サンタモニカ、東京都における平均最高気温と平均最低気温を比較したグラフが以下です。
グラフからも南国と日本(東京)の気温の違いがはっきりと分かります。
まとめ
南国の植物を庭に地植えすることを前提に、耐寒性のあるおすすめ植物をご紹介してきました。
自分の住んでいる地域のハーディネスゾーンを知っていることは、有意義な判断ができますよ。
ハーディネスゾーンに関しては寒さに強い植物なのか見分けるコツ【ハーディネスゾーンを知ろう】を参考にどうぞ。