- ネットで調べてもイマイチ外構の値段相場って分からない
- 住宅費用の〇〇 %が外構の予算?
仕事に携わらない限り、外構にかかる値段の相場って分かりにくいですよね。
なぜなら、建物も敷地もみんなと条件が違うだけでなく、住む人の好みもそれぞれ違うから。
同じものが2つと無い「外構」という相場を、カタログのように見つけることは難しいものです。
この記事タイトルにもありますが、相場を見分ける方法は相見積もりを取ることです。
とはいえ、前もって何か目安だけでも知りたいと調べていることでしょう。
そのような方に向けて、相見積もりの注意点も合わせて解説していきます。
こんにちはテツです。
この記事の信頼性
- 経歴:外構専門店6年・土木職人2年・ハウスメーカー9年
- 資格:1級エクステリアプランナー・2級土木施工管理技士、など
- 現在:外構専門店運営・現役フリーランス
よくある工事は値段の相場が分かりやすい
よくある工事は値段の相場が分かりやすいです。
「情報を見つけることが割と簡単」「概算を出すために定型化されてる」といったところでしょう。
よくある工事とは以下の通りです。
- 土間コンクリート
- アルミカーポート
- フェンス
それぞれ解説していきます。
土間コンクリートの相場
土間コンクリートに必要な工事を合計した金額を、平米(1m×1m)あたりの単価に換算すると以下の範囲にあれば妥当です。
※例外:10平米以下は割高になりやすく上記の範囲とは限らない。状況によりポンプ車やレッカーを使用する場合は別途追加。
土間コンクリート工事の作業全てと手順は以下の通りです。
- 手順①:水盛・やり方
- 手順②:重機使用
- 手順③:残土処分
- 手順④:砕石下地
- 手順⑤:型枠組
- 手順⑥:ワイヤーメッシュ
- 手順⑦:土間コンクリート
「手順③:残土処分」は現場状況により前後しやすいですし、「手順⑤:型枠組」はデザインにより前後しやすいです。
アルミカーポートの相場
アルミカーポートを立てるための工事の値段は、現場状況による差はほとんどないため、相場を把握しやすいです。
別途あるとすれば、柱を立てる所にコンクリートがあれば斫り作業が必要になるというくらい。
アルミカーポート本体の値段は、もちろん商品によって大きく違います。でも、ネットで検索すれば簡単に見つけることができます。
オススメのサイトはエクスショップですね。業界極限価格で提供されていて、工事金額も分かるようになっています。しかも、調べた流れでそのまま工事を依頼することもできるので便利です。
\(無料)シミュレーションから現地調査まで/
エクスショップの使い方は外構の見積もりシミュレーション【アルミ工事ならエクスショップへ】にて詳しく解説していますのでご覧ください。
確認申請は別途で必要
アルミカーポートもれっきとした建築物ですので建築基準法が適用されます。つまり確認申請の提出が必要になってきます。
確認申請には費用がかかり、100,000円程度が平均です。
詳しくは、依頼する業者さんに確認しましょう。
フェンスの相場
フェンスの相場は、アルミカーポートと同様にエクスショップで調べることができます。
素材と形状の違いで大きく値段が違うことが分かることでしょう。詳しくはフェンスの種類と気になる価格【工事費もシミュレーションできる】で解説しています。
「新築外構の相場は住宅費用の〇〇 %」って本当?
例えば「住宅費用の10%が外構にかかる目安」という情報を良く聞きますが、住宅費用と外構費用の間に相関関係はありません。
20年以上も外構に携わってきた僕だから言えます。外構の見積もり金額が、結果的に住宅費用の10%になったとしても根拠がなく、偶然でしかありませんね。
外構費用は住宅費用に関係なく以下の3つに大きく左右されます。
- 敷地面積
- 敷地条件
- 好みのデザイン
結局は、見積もりを取ることが大切になってきますが、相場を知る超初期の段階であれば、LIXILから提供されているエクステリアParkが便利です。
【相場を見分ける為に】相見積もりをしていくときに重要な2つのこと
重要な2つとは以下の通りです。
- 重要①:相見積もりを取る目的をハッキリさせること
- 重要②:相見積もりは各社同じタイミングで比較すること
それぞれ解説していきます。
重要①:相見積もりを取る目的をハッキリさせよう
相見積もりを取る目的は概ね以下に当てはまります。
- 予算を厳守してプランを比べる
- デザインを優先に比較しながら予算を決めていく
- 希望する工事内容が明確であれば単純に価格比較
見積もりを比較するということは、金額とデザインのバランスを比較していくことになります。
そのときに相見積もりの目的がハッキリしていなければ、判断基準がなく迷うだけになってしまいます。
重要②:相見積もりは各社同じタイミングで比較する
相見積もりは各社同じタイミングで比較しなければ効果がありません。
なぜなら、違う情報がどんどん入ってくることで、お客様の要望自体もどんどん変わってしまうから。
そうなると比較をすることさえ出来なくなってしまいます。
例えば以下のように進めようと思っていませんでしたか?
A社の図面にしっくりこなかったら、B社にA社の図面を見せてプランしてもらい金額交渉もする。
それでもしっくりこなかったらC社にB社の図面を見せてプランしてもらい金額交渉。
という進め方。
一見問題ないようにみえますが、業者からすれば後出しジャンケンができてしまうので、より良い図面でより安い金額になっていくのは当然ですね。
質問:プランが良くなって金額も安くなるのなら、お客様側からすれば得するから良いのでは?
繰り返しですが、安易に他社の図面と金額を見せることは避けるべきです。
最終的にお客様にとって不利益になる可能性が大きいから。
例えば、デザイン提案の実力があまり無い会社が、他社の図面を参考にしてしまうことで更に良い図面を作ることができます。
つまり実力があるかのような会社だと見せることができてしまいます。
すると工事等でキャパオーバーになってしまい、工事品質の確保ができない可能性が大いに出てきます。
参考
エクステリア業界では図面の流用は問題視されていて、モラルに反するとされます。詳しくは一般社団法人日本エクステリア設計協会が活動を展開するニューモラルスタンダード of JEXAをご覧ください。
相場が分かるようになったら業者選びに注力
相場が分かるようになってきたら、業者を決めなければいけません。
業者選びに関する記事を3本ご用意しました。
まとめ
相場の情報を仕入れやすい工事
- 土間コンクリート工事
- アルミカーポート工事
- フェンス工事
「新築外構の相場は住宅費用の〇〇%」には根拠がないということも解説しました。
しっかりと外構の相場を見分けるためには、相見積もりを取ることが必要です。
繰り返しですが、相見積もりを取るときに重要なことは以下の2つ。
- 重要①:相見積もりを取る目的をハッキリさせること
- 重要②:相見積もりは各社同じタイミングで比較すること
この記事を実践すれば、正しく相場を見分けることができるでしょう。