庭にデッキを設置したいけど、ウッドデッキとタイルデッキではどっちにしたらいいんだろう?
僕は普段、仕事をしていてお客様からこのような相談をよくされます。
この記事では、どっちのデッキがオススメなのかウッドデッキとタイルデッキの違いや特徴について、素材やコスト、耐久性、メンテナンスなどを中心に解説していきます。
ウッドデッキとタイルデッキのメリット・デメリットも合わせて解説していきますよ。
自分に合ったデッキを知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
こんにちはテツです。
執筆者
- 経歴:外構専門店6年・土木職人2年・ハウスメーカー9年
- 資格:1級エクステリアプランナー・2級土木施工管理技士、など
- 現在:外構専門店運営・現役フリーランス
ウッドデッキとタイルデッキを比較する際の大前提
比較する際には大前提とすることが2つあるので解説していきます。
施工不良ではないこと
特にタイルデッキは施工が難しく、特別な技術と経験が必要になります。施工不良だった場合によくあるのが以下のような現象です。
- タイルがめくれる
- タイルの目地に大きな亀裂が入る
- タイルが広範囲で下地から浮く
原因の多くは「下地が軟弱」「タイルと下地の接着が不十分」で、数年もしないうち上記の現象が現れます。
ウッドデッキは素材の違いで3種類ある
ウッドデッキの素材は以下の通り3種類あります。
- 天然木:ソフトウッド
- 天然木:ハードウッド
- 樹脂(人工)木
それぞれ特徴が違うので分けて比較する必要があります。
ウッドデッキに関する詳細は 庭に理想のウッドデッキを作るための完全ガイドを参考にどうぞ。
【ウッドデッキVSタイルデッキ】費用を比較
ウッドデッキとタイルデッキの費用を比較すると、タイルデッキの方が高くなる傾向にあります。
ただし複雑な形状でなければ大差はないので個人の好みや使い勝手で選んで良いです。(※僕が提供する場合の費用比較なので、都度見積りを取りましょう)
・ここで言う費用とは「下地となる基礎部分」も含んだ費用のことで完成させるために必要なすべての費用を指します。
・サイズは3.6m×1.8m(4畳分)とした費用です。
ウッドデッキの費用
ウッドデッキの施工は、砂利敷きを下地として施工するものとします。 ウッドデッキは天然木ウッドデッキと樹脂(人工木)ウッドデッキに分けられ、相場は以下の通りです。
■天然木ウッドデッキ(4畳分) 270,000円~
【内訳】
- 下地:70,000円~
- ウッドデッキ本体:200,000円~
■樹脂(人工木)ウッドデッキ(4畳分) 289,000円~
【内訳】
- 下地:70,000円~
- ウッドデッキ本体:219,000円~
タイルデッキの費用
タイルデッキは下地としてコンクリートをし、その上からタイル張りをするものとします。タイルデッキの相場は以下の通りです。
■タイルデッキ(4畳分) 300,000円~
【内訳】
- 下地:100,000円~
- タイル張り:200,000円~
LIXILタイルデッキの紹介
基礎がコンクリートではなくアルミ構造のタイルデッキです。施工は天候に左右されることなく可能で、施工スピードも大幅に向上します。費用は高めですが上質な空間を提供できることが特徴です。下地はウッドデッキと同じく「防草シート・砂利・束石」。
■LIXILタイルデッキ(4畳分) 470,000~
【内訳】
- 下地:70,000~
- タイルデッキ本体:400,000~
【ウッドデッキVSタイルデッキ】耐久性を比較
耐久性は、タイルデッキの方がウッドデッキより長持ちする傾向にあります。具体的にはそれぞれ以下の通りです。
ウッドデッキの耐久性
ウッドデッキの耐久性は木の種類や処理方法にもよりますが概ね以下の通りです。
- ソフトウッド:塗装などのメンテナンスをして10年程度。
- ハードウッド:ノーメンテで20年・30年以上は期待。
- 樹脂(人工)木:大手メーカー商品であれば20年以上。
天然木の耐久性に関して詳しくはウッドデッキは天然木でも劣化しない?【ハードウッドを選ぶべし】で解説しているのでご覧ください。
タイルデッキの耐久性
タイルデッキの寿命は数十年以上とされ、半永久と考えても良いくらいです。ただし、比較する際の大前提で解説したように施工不良でないことが重要。
業者を探すときは、施工実績や施工例を教えてもらうことが大きな安心につながります。
【ウッドデッキVSタイルデッキ】メリット・デメリットを比較
メリット・デメリットをそれぞれ解説していきます。
ウッドデッキのメリット・デメリット
ウッドデッキのメリットとデメリットはそれぞれ以下の通りです。
ウッドデッキのメリット
- 庭全体を活用できるようになる
- 庭の景観を最大限に楽しめる
ウッドデッキのデメリット
- 天然木は塗装やささくれ処理などのメンテナンスが必要
- 樹脂(人工)木は雨じみが目立ちやすく夏場は熱くなる
ウッドデッキがあると庭に出る機会が増え、庭全体を有効に活用できますが、素材の特徴をよく理解しておくことが大切です。
詳しくは、ウッドデッキの素材比較【天然木vs人工木】で解説しているので是非ご覧ください。
タイルデッキのメリット・デメリット
タイルデッキのメリットとデメリットはそれぞれ以下の通りです。
タイルデッキのメリット
- 耐久性が高く、汚れが落ちやすい
- 色や柄のバリエーションが豊富
- 耐火性があるためバーベキューをしても安心
タイルデッキのデメリット
- ウッドデッキよりも費用が高くなる傾向にある
- 施工が難しく職人の中でも技術の差が出やすい
タイルデッキはスタイリッシュでかっこいい雰囲気に合っていますが、複雑な形状やタイル商品によって費用が高くなりやすいです。施工が難しくDIYは困難。メリットとデメリットを考慮しつつ検討していくことが大切です。
【ウッドデッキVSタイルデッキ】メンテナンスを比較
メンテナンス方法を比較していきますが、ウッドデッキに関しては天然木と樹脂(人工)木でメンテナンス方法が違うので分けて解説していきます。
天然木ウッドデッキのメンテナンス
天然木のメンテナンスは耐久性の向上にも直結しているので定期的に行ってください。
定期的な塗装
ソフトウッドデッキは色褪せや劣化を防ぐために2年に一回程度の塗装が必要です。木材用の塗料はホームセンターに必ずあるので、手軽にDIYもできます。プロも愛用する有名な塗料「キシラデコール」を使えば問題ありません。
ハードウッドデッキの場合は塗装をしなくても20年・30年以上の耐久性が期待できます。色褪せ具合もある程度均一で汚らしい印象にならず、むしろヴィンテージ感が出るので個人的には好きです。
清掃
汚れやカビがつきやすいため、定期的に掃除を行いましょう。掃除の際は、デッキブラシや高圧洗浄機を使って汚れを落とすようにします。
補修
ささくれが現れた場合はサンドペーパーで研磨します。大きなささくれの場合は、カッターなどでそぎ落としてからサンドペーパーも併用して処理します。床材の反りなどでビスが浮く場合があるのでビスの打ち直しをします。
樹脂(人工)木ウッドデッキのメンテナンス
天然木に比べてメンテナンスの負担は軽い傾向にあり、汚れを落とすことがメインとなります。
雨じみの対処
一度デッキ全体に水を散布して乾けばokです。メーカーによっては乾かないうちに水を拭き取ることを推奨する場合があるので、カタログ等を確認してください。
カビの除去
カビキラーなどの次亜塩素系漂白剤を使ってください。一定時間経過したあとはカビ取り材が残らないようにしっかり水で洗い流し、水を拭き取ってください。
キズの補修
市販のサンドペーパーでデッキ表面を長手方向に沿って軽くこすり、周辺をぼかすようにします。ペーパーホルダーを使うと楽です。
タイルデッキのメンテナンス
タイルデッキはウッドデッキに比べあまりメンテナンスを必要としませんがタイル本来の美しさや機能を保つためのメンテナンスを紹介していきます。
黒ずみなど汚れの除去
タイル自体がきれいなため、特に明るい色のタイルは黒ずみが目立ちやすくなります。気になる場合は高圧洗浄やブラシで水洗いをしてください。
白華現象への対応
タイルの表面が白色に汚れる現象です。タイルに限らずセメントを使った工事でよくあり、施工により左右されるものですが完全に防ぐことは困難です。
除去する場合は希釈した塩酸を使用しますが、トイレ洗剤「サンポール」でも効果がありますし簡単に購入することができます。
【ウッドデッキVSタイルデッキ】施工の注意点を比較
施工の注意点をそれぞれ解説していきます。
ウッドデッキの施工の注意点
ウッドデッキの施工の注意点は以下の通り2つあります。
①:土台のしっかりした施工
柱や根太の間隔が重要です。床材や根太のサイズによって変わるので購入先の取扱説明書などで確認してください。
樹脂(人工)木ウッドデッキであれば規格としてセット販売されているので計算する必要はありません。
②:ウッドデッキ下の雑草対策
土がむき出しのままウッドデッキを設置すると草取りが大変です。雑草対策としてウッドデッキの下は以下の2通りを検討してください。
- 防草シート+砂利
- 土間コンクリート
≫参考:庭に理想のウッドデッキを作るための完全ガイド【目次:ウッドデッキ下の処理方法2つ】
タイルデッキの施工の注意点
タイルデッキの施工の注意点は以下の通り3つあります。
専門的な知識と技術が必要
DIYでするには困難なため専門業者に依頼しましょう。しっかりした基礎と下地処理が必要です。
屋外用のタイルを選ぶこと
タイルには屋内用と屋外用があるので確認してください。屋外用は滑り止め防止として表面にザラザラした加工がされています。
仕上げ高さ
「建物の基礎コンクリート」と「外壁」の間に、実は換気をするための隙間があるので塞いではいけません。そのため、一般的には室内のフローリングとタイルデッキには20㎝〜30㎝程度の段差が生じます。
室内のフローリングとタイルデッキをフラットにしたい場合は特殊な工法となり、専用のグレーチングを使うことも検討が必要です。コストはアップしますが、以下のサイトを参考にご覧ください。
≫参考:テラスグレーチング|タイル、石材なら景観資材専門会社NITTO(株式会社 ニットー)
木目調のタイルを使うという方法
タイルデッキのメリットを生かしつつ、ウッドデッキの雰囲気にしたい場合は、木目調タイルを使う方法があります。
木目の柄がリアルに再現されたタイルが、たくさんのメーカーから出ているので検討してみてください。
一部ですが以下に例を挙げます。
【ウッドデッキVSタイル】比較表
この記事で解説してきたウッドデッキとタイルデッキの特徴を表にまとめました。
ウッドデッキ | タイルデッキ | |
費用(4畳分) | 270,000円~ | 300,000円~ |
耐久性 |
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数十年以上 |
メリット |
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デメリット |
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メンテナンス |
【天然木】
【樹脂(人工)木】
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施工の注意点 |
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まとめ:自分のニーズを見極めよう
ウッドデッキにするかタイルデッキにするかを選ぶ際には、それぞれの「費用」「メリット・デメリット」「メンテナンスの必要性」を検討することが大切です。
ナチュラルな雰囲気で裸足でも歩きたいと思っているなら、ウッドデッキは最適な選択肢です。
シャープな雰囲気で、メンテナンスの手間がかからないデッキを求めるのであれば、タイルデッキの方が適しています。
ウッドデッキもタイルデッキも、それぞれ優れた選択肢ですので、ご自身のニーズを見極め最も適した選択をしましょう。